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落ち葉、テグス、ホットボンド
H2700×W1200×D10000(mm)
移り変わる落ち葉の時間を止めて、その空間のなかを歩く。私たちは落ち葉の記憶を思い出すだろう。
私が東京で一番歩いた場所は、六年間毎日通った市ヶ谷駅から中学高校への道である。その道の途中に公園があり、秋になると落ち葉で溢れる場所がある。久しぶりに通学路の落ち葉のなかを歩いた。そのとき昔ここを通り学校へ行っていたことを思い出した。毎日一緒に通った友達のこと、遅刻しそうになり落ち葉の中を走ったこと、試合に負けてうつむいて歩いたこと、友達とはしゃぎながら帰ったこと。
落ち葉は私が昔のことを思い出す要素の一つである。通学路の公園で拾い集めた落ち葉を天井から吊るし、落ち葉の空間を作る。その中に入ることで昔を思い出す。落ち葉のなかに入り込んでそれぞれの落ち葉の記憶を思い出してもらえたらと思う。
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