top of page
カレン布、テグス
H6300×W5600×D6500(㎜)
Thailand Biennale Korat 2021
場所:Korat Fossil Museum
布には時間が内在している。経糸は過去から未来へ続く時間を、緯糸は現在を表す。布を解くという行為は、過去の時間を解いていくことである。
ミャンマーとの国境付近に定住するカレン族の伝統的な織物を解き、時間と空間を再構成する作品である。この空間は植物の化石が展示してあり、そこには化石になった巨大な樹がある。この樹の続きをカレン族の布で立ち上げた。化石博物館という古代の時間が詰まった空間でカレン族の布を解き、紡ぎ直すことで、空間の時間を再構築している。解体され紡ぎ直された空間は、過去から続く時間が混ざり合い、コラートの土地の時間で溢れている。人々の営みと共にあるカレン族の布を使うことは、タイも人々の記憶に触れることでもある。鑑賞者は見覚えのある模様を見たとき、その布に思いを馳せ、記憶を辿ることができるだろう。空間に立ち上がったこの布は様々な時間を可視化し、私たちを過去の時間へと誘う。それは、私たちを時間を辿る旅へ連れて行ってくれるのである。
Artistic Director Yuko Hasegawa
Co-Curator Tawatchai Somkong, Vipash Purichanont, Seiha Kurosawa
Organizer Office of Contemporary Art and Culture (OCAC) Ministry of Culture, Thailand
photo by Kai Sano, Thailand Biennale Korat 2021
bottom of page